入局案内

新入局員から

髙橋 翔吾(2021年卒)

富山大学眼科学講座、後期研修医2年目の高橋翔吾と申します。私が眼科を考え始めたのは実は研修医2年目の7月ととてもギリギリのタイミングでした。なぜ眼科を選んだかというとやはり手術室が好きで手術がしたかったからです。手術を行う診療科で、今後50年間患者が絶えないことや、AIなどに取って代わられないであろう領域で、専門性の高い眼科に魅力を感じ、富山大学の眼科を研修でまわらせていただきました。そのときに後期研修1年目の先生方がバリバリ外来をこなし、手術をこなしているのをみてここなら手術がたくさんできる!と思い、富山大学眼科に入局しました。

この選択に至ったのはその後期研修医の先生の働きのそばに必ず上級医の先生がいたからです。外来では大学病院の専門性の高さから判断や治療に迷うときに、すぐそばの部屋に、快く相談に乗ってくれる先生がおり、手術の時には助手に上級医の先生が必ずついて、終わったそばからフィードバックをしている様子を見て、「ここなら安心して研修ができる」と感じました。実際に入局し、仕事が始まると外来、手術と日々忙しくも充実した生活を送らせてもらえています。常に近くに相談しやすい先生がたくさんいる環境で1年目を過ごすことができ本当に良かったです。診療は、実際に自分がするのと見学だけでは身につき方が圧倒的に違うと思いますが、外来も手術も一年目から始まるので、患者さんのQOL(quality of life)及びQOV(quality of vision)に直結することから勉強や修練には自ずと身も入ります。

眼科は、初期研修では救急で緑内障発作の人に接するくらいでなかなか勉強する機会や、関わる機会がないため嫌がられるどころか興味を向けてもらうことすらない、とても不憫な(?)診療科です。ですが他の疾患と同様、疾患は多種多様に存在し、必ず眼科疾患で困る人はいます。実際富山県といういわゆる田舎で眼科医として働いているわけですが、日々の診療で、こんなにたくさん見え方に困っている人がいて、治療や診察が必要な人がいるんだと驚きます。そして地域医療を担っているのだという実感が常にあります。眼科に少しでも関心があるかたは是非初期研修や見学で実際の眼科医の働き方や眼科の検査を見てみてください。また眼科を選ぼうという人はぜひ富山大学眼科を見に来てください。手技、知識、実践すべてを1年目から安心して経験できる稀有な場所です。お待ちしています。

赤井 亮太(2020年卒)

当医局の特色や学ぶ機会、そして何よりも私たちが大切にしている医局の文化についてご紹介します。

*患者さんとの一貫した関わり
当医局の最大の特徴の一つは、診断から治療、フォローアップまで、患者さんと一貫して関わることができる環境です。初期研修医の皆さんも、外来で患者さんを診察し、必要な検査を行い、その結果をもとに診断を下し、治療計画を立てます。この過程で、上級医や専門医の先生方と密接に協力しながら、実践的なスキルと知識を身につけていきます。また、患者さんから直接「ありがとう」と感謝されることは、医師としての大きなやりがいとなります。

*学ぶ機会の豊富さ
富山大学眼科では、学びの機会が豊富にあります。入局してすぐの期間から、実際の患者さんを担当し、先輩医師の下で診療の流れを学ぶことができます。外来、手術、病棟管理といった幅広い業務を通して、総合的な眼科診療の能力を養うことができます。さらに、毎週開催される論文抄読会や勉強会、月に1回のウェットラボなどは、知識を深めるだけでなく、同僚や先輩との交流の場ともなっています。

*先輩医師との密接な関係
医局では、先輩医師が積極的に後輩の教育に関わります。何かわからないことがあれば、いつでも気軽に相談できる環境が整っています。先輩医師たちは、優しく、しかし的確に指導をしてくれますので、医学的な知識だけでなく、患者さんとのコミュニケーションスキルも磨かれます。

*アットホームな医局の雰囲気
当医局は、非常にアットホームな雰囲気を持っています。医局ではいつでも勉強や症例検討をしている医師たちで賑わいます。勉強会や研究会など、学外での活動も盛んに行われており、医学の最先端を学びつつ、医局員同士の絆も深めることができます。

*豊富な臨床経験
富山大学眼科は、外来患者数と手術件数が非常に多いことで知られています。この豊富な臨床経験を通じて、早い段階から高度な技術と知識を身につけることが可能です。手術技術については、実際の手術だけでなく、豚の眼を使った練習会も定期的に開催され、初心者から上級者まで、自分のレベルに合わせてスキルアップできる環境が整っています。

富山大学眼科医局では、患者さんのQOL向上に貢献できる医師を目指す皆さんを全力でサポートします。医局の一員として、ともに成長し、充実した医師生活を送りましょう。皆さんの入局を心からお待ちしています。

谷口 綾(2019年卒)

初めまして。富山大学眼科学講座、後期研修医1年目の谷口と申します。この文章を読んでいる方は、少しでも富山大学の眼科に興味のある方なのでしょうか。そう信じて、先生方の進路の参考となりますよう、個人的に思う富山大学眼科のよいところをご紹介したいと思います。

まず一つ目に、診断から治療まで、一貫して患者さんに関わることができます。外来で患者さんを診察し、検査を追加し、その検査結果をもってして診断し、薬剤の処方や手術などを行い、治療経過を見て、方針を調整する。この一連の流れが入局初年度から行えますので、患者さんからの感謝を一身に受けることも多いです。先生のおかげでよくなった、と言われることは、少なくとも私の研修医期間にはないことでした。正直に言いますと、私ができることや分かることなど限られておりますので、ほとんどの患者さんの治療方針について、その都度、上級医に相談して対応しています。しかし患者さんからは私が感謝されますので、嬉しい気持ちになります。眼科の疾患には、視力が数か月の経過で改善する疾患もありますので、そういう方々はとても感謝してくださいます。

二つ目に、上級医の先生方に躊躇することなく相談できます。上記の内容とも重複するのですが、私は眼科医1年未満の未熟者でして、何もわからず悲しくなることもしばしばあります。ですが、医局員の先生方は皆さん優しく教えてくださいます。診察していて何かがおかしい、と思えば、先生方の専門外来に突撃し、分からないことをすべて聞いています。おそらく要領を得ない相談で、先生方の忙しい外来の合間に聞くべきではないこともあるのでしょう。それでも先生方は嫌な顔一つせず、答えてくださいます。初期研修医の間に培ってきた知識とはまた違った知識を必要としますので、いったん仕切り直し、新たに学習する気持ちで毎日臨んでいます。

三つ目に、医局に無限にカップラーメンが常備されています。私は恥ずかしながら家で勉強ができないタイプでして、よく大学に残っては、うんうん唸りながら症例の検討をしているのですが、夜にもなると空腹で頭がまわらなくなります。そんな時に、医局に無限にあるカップラーメンで飢えをしのいでいます。実際は無限ではなく、開業医の先生方からお歳暮などでいただいたものなので、有限です。でも、本当に、大量にありますので、無限にあるなぁと思い、感心する次第です。家で勉強できないタイプの方がいらっしゃいましたら、私とともにカップ麺をすすりながら症例検討しましょう。健康な暮らしを目指している方は、サラダなどの持参をお勧めします。

つたない文章でしたが、皆さまの進路における、考慮の一助になっていただければ幸いです。さらに詳細に業務内容などを聞きたい方がいらっしゃれば、ぜひ富山大学眼科学講座に見学に来てください。いつでも歓迎します。よろしくお願いいたします。

沼田彩花 (2017年卒)

富山大学眼科の魅力は、なんといっても学ぶ機会が多いことです。入局1年目から外来も担当し始め、ベテランの先生の手腕を学びながら診療を行います。入局すると一人の戦力として期待され、最初外来を始めた頃は不安でしたが、わからないことがあれば、上級医の先生に相談できるため、安心して外来を担当することができています。また、症例検討会では難しい症例についてそれぞれ専門分野を持った先生方に相談することもできます。

また、当院は手術件数も多く、疾患や術式について学びながら助手や主治医を担当していきます。ベテランの先生方の鮮やかな手術の助手をしながら、慣れてくれば白内障や眼瞼手術などの執刀をさせてもらい、自分の手技を磨くこともできます。自分が執刀した手術後ガーゼを外した瞬間に「とてもよく見えます、先生かわいいわね(綺麗ね)」と言ってもらえるのが何よりの喜びです。

眼は直径3cm弱の小さな臓器ではありますが、人が受ける情報の8割は視覚と言われているほど重要なもので、QOLを保つためには必要なものです。繊細な構造や機能には今でも驚かされます。眼科では初診から診断、治療、その後の経過フォローまで、眼に関することは一貫して関わっていくことができ、患者さんのQOLを保つ、または向上させることができるのも、やりがいに繋がっていると思います。

 眼科といえば手術というイメージがあるのか、よく臨床実習の学生さんからは「器用でないと眼科医にはなれませんか?」という質問をされます。もちろん手術で患者さんの治療を行うことも眼科の一面ではありますが、眼の感染症や腫瘍、自己免疫疾患など手術では治せない疾患が多くあるのも事実です。そのため、内科的な治療から外科的な治療まで、幅広い診療を行うことが必要です。また、いきなり患者さんの眼で行うわけではなく、豚の眼を使った手術の練習会もあるので、たくさん練習すれば手術できるようになります。

日々の診療の中で、知識と手技を少しずつ身につけながら、研修を行えます。指導医の先生方も、みなさんアットホームな雰囲気で温かく教え見守ってくださり、いつでも相談できる恵まれた環境であると自信をもっていえます。眼科に興味があれば、ぜひ一緒に働きましょう!

福島正樹 (2017年卒)

眼科の業務については、外来、処置、手術、病棟業務があります。眼科は主治医制であり、基本的に自分の患者は、初診から手術、術後の診察まで主治医自身が行います。そのため、一人で患者さんを最後まで診きることができるという点に特徴があります。

はじめは、診察の仕方や検査結果の見方について全く分かりませんでしたが、当医局の先生は皆さんとても優しく、丁寧に教えて頂けるので、学ぶという面では全くストレスがありませんでした。

手術に関しては、当科は非常に件数が多く、夜遅くまでかかることもあります。その代わりに、若手の内でも執刀機会が多く回ってくるので、早くから技術を磨く・習得する面においても、全国でも屈指の環境にあると感じ、自身も入局を決めました。自身の患者は、自身で手術や処置をするからこそ、責任感を強く感じられることもあり、勉強についても自ずと力が入ると思います。手術を練習する環境も整っており、当科では月に1,2回ほど豚の眼を使ったウェットラボが開催されています。毎回、多くの先生が集まり、執刀を控える先生への教育の場となっております。

眼科の良いところはいくかありますが、一つに、手術を行い自身の手で患者さんの疾患を治せるところに強く魅力を感じています。そして、その結果が患者さんの見え方という自覚症状に、短時間で直結してしまう点が他科との違いであり、その点は少し怖いところですが、代わりに強いやりがいを感じております。

もう一つ眼科のいいところがあり、患者さんが手術や治療結果にとても喜んでくれるというところにあります。眼科手術を受けられる患者さんは、基本的に全身状態が良好であり、最初の頃に行った手術でも、患者さんがとても喜んでくれ、感謝を伝えてくれたことは、研修医時代にはあまり経験がなかったことで、とても新鮮で嬉しいものでした。

眼科に興味のある方は、まずは見学や研修ローテーションで回ることをお勧めします。医局の雰囲気が良く、若手の先生もいきいきしている様子を感じていただけると思います。

山﨑仁史 (2016年卒)

私が富山大学を選択した理由は、外来患者数と手術件数が非常に多く、充実した臨床経験が積めるためです。眼は非常に小さな臓器ですが、各専門領域の幅が広く、奥深いです。富山大学では白内障手術、網膜硝子体手術、眼窩部手術、斜視手術、角膜手術、緑内障手術など、眼科領域の幅広い分野での手術が行われています。また視神経疾患やぶどう膜炎など内科的治療を要する症例もたくさんあり、非常に精力的に診療活動を行なっています。富山大学では、眼科に入局後すぐに入院時の主治医や手術助手を通して、様々な眼科疾患の治療を経験することができます。また自身が経験することのできる執刀の機会も大変豊富です。私自身は、富山大学で後期研修を始めて1年経過しないうちに、専門医試験受験資格に必要な件数の症例を経験することができました。また毎月1回はウェットラボが開催されるため、日々の執刀に向けて存分にトレーニングを積むことができます。

外来診療に関しても多くの機会に恵まれています。入局と同時に自身の外来が与えられ、ファーストタッチから治療まで自身が責任を持って担当するので非常に勉強になります。外来で経験できる患者数も大変多いので、超音波検査やレーザー治療に関してもたくさんの経験を積むことができます。

診療は患者さんの大切な眼を預かるためプレッシャーもかなり大きいですが、非常にやりがいがあります。各分野の専門の先生が参加するカンファレンスが週に1度行われるため、困難な症例や分からないことは遠慮なく相談、質問することが可能です。

富山大学では、日々の診療以外にも眼科の専門領域に関する勉強の機会も豊富です。医局での論文抄読会が毎週あるほか、講演会、勉強会も数多く開催されます。全国の著名な先生方のご講演を聴くことで、富山にいながらにして眼科の最先端の知見について学ぶことができます。

また、研究の機会も豊富です。富山県眼科集談会をはじめとして、臨床眼科学会、網膜硝子体学会など学会発表の機会も多数与えて頂きました。学会に参加することで、東京、京都、福岡などたくさんの地域に勉強しに行くことができました。

富山大学には富山県出身者以外にも東京、愛知、金沢など他県の出身者が多くいます。先輩方も非常に親切で医局員の一体感がありとても働きやすい医局です。